至高の冷酷総長は、危険なほどに彼女を溺愛する -CLASSIC DARK-

控えめな力で抱き寄せられた。

ふわっと香るのは、甘いムスクの匂い。


びっくりして一度は涙も引っ込んだ。

だけど、優しく抱きしめてくれる温かさに、また目の奥が熱を持つ。



「この世のどっかに、すばるの自己肯定感下げまくってる輩がいるとは思ってたけど。まさか家族とは驚いたな」

「……、」


「すばるみたいに頑張り屋さんで素直で可愛い女……俺だったら家から出したくないんだけどねえ」

「っそ……んな、無理して褒めなくても大丈夫で──」

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