至高の冷酷総長は、危険なほどに彼女を溺愛する -CLASSIC DARK-
……え?
頭を巡らせてみる……けど、いや。
「そんなことない、絶対」
「そんなことあるっ」
「真凛ちゃんがいつもわたしと一緒にいるからそう思うだけじゃない? 真凛ちゃんが知らないところで、ありとあらゆる人に声かけてるよ~きっと」
「ええ……? そうかなあ」
言われてみれば……。
皆からのあいさつに笑顔で答える飛鳥井くんはいくらでも思い出せるけど、自分から誰かに話しかけにいくのって見たことない……かも?
いやいや、思い上がりもはなはだしい。
絶対わたしの気のせい、身の程を知れ!
「ところでさっき真凛ちゃんが言ってたSSRって。他に誰がいるの?」
なんだかじわじわ恥ずかしくなってきて話題転換を試みれば、「気になるっ!?」と目を光らせて。
「と言っても。あたしが知ってるのは、あとひとりだけなんだよねー」
「へえ。その、あとひとりって?」
「すばるちゃん知ってるかなあ。龍泉閣の幹部で、京様が唯一気を許してるって噂の……朱雀院 湊様」