至高の冷酷総長は、危険なほどに彼女を溺愛する -CLASSIC DARK-
楽しげに笑う声に少しだけ安堵する。
――この男ならやりかねないかもしれないと、思ってしまった。
前例すらないのに、だ。
どこまでも気だるげで、だけど一切の隙もない。
親友のおれでさえ未だにこの男を解らない。
本質の半分……いや、もしかしたら1割すら解っていない可能性もある。
京 静日は、おそらくまだ、誰にも素を見せていない。
「なんか楽しいことない? 湊くーん」
キューをくるりと回して寄りかかる。
こうしていれば、ただの自由奔放な男にも見える……。
おれの考えすぎだ、こいつはこういう人間だと、何度言い聞かせたことか。
「まずお前は、そろそろ学校に行け」
「うわーー。めんどくさ」
「じゃあ一生ここにいろよ」
「ビリヤード飽きて最高につまらん」
「じゃあやっぱり学校に行け。龍泉閣で目撃されたら身バレするけど、学校には京 静日の顔を知ってる奴はほぼいねーだろ」