至高の冷酷総長は、危険なほどに彼女を溺愛する -CLASSIC DARK-
交わった世界





「京様、昨日も結局お姿拝めなかった、つらいぃ」


翌日、食堂にて。

真凛ちゃんはまたもやランチをそっちのけでがっくりうなだれていた。



「すばるちゃん、いつも付き合わせちゃってごめんね」

「ううん、全然全然」


「てかばるちゃん、今日のご飯それだけ? ふりかけご飯て……」

「あ、……そう、えーと、朝あんまり時間なくて」


「えーっそれじゃ足りないでしょ。午後からの授業もたなくない? あたしのぶんあげよーか」

「うっ、んーん、大丈夫っ。ダイエットしようと思って」


「あのすばるちゃんがダイエット!?!?」



びっくりされるのも無理はない。

真凛ちゃんの言う通り、わたしが他の女の子よりほんのちょっと食い気があるのは自覚してる。


だから……ダイエットのためって言ったのは嘘。



――“すばるごめんね、みやびのために、やっぱりピアノを買ってあげようと思ってて……”


昨日、お母さんに言われた言葉が、朝からずっと頭を支配してる。
< 20 / 309 >

この作品をシェア

pagetop