至高の冷酷総長は、危険なほどに彼女を溺愛する -CLASSIC DARK-
本当はまだ、たくさん伝えたいことがあった。
静日くんと出会って嬉しかったことも、楽しかったことも。
──今日気づいたばっかりの、静日くんへの恋心も……。
でも言えなかった。
これ以上静日くんのとなりにいたら、気持ちが溢れて……取り返しのつかないことになっちゃいそうで。
報われなくてもそばにいたいと、間違った判断をしてしまいそうで……。
涙がじわっと溢れてきて、静日くんにバレないように急いで背を向ける。
「……すばる!」
呼び止める声を無視して、部屋を飛び出した。