至高の冷酷総長は、危険なほどに彼女を溺愛する -CLASSIC DARK-

いったいなんだろうと思いながら、休み時間が終わる前にと美術室へ急いだ。



「ああ、ごめんね放送で呼び出して。みんなの前では聞きにくいと思ってね」

「……? 聞きにくい?」

「とりあえず、ここに座って」



促されるまま、指を差されたテーブルの椅子に腰を下ろす。



「この前の授業で描いてもらった絵だけど……」


「っ、あ、はい」


「1枚だけ、名前を描いていない生徒がいたんだ。これは宮名さんの作品であっているかな?」



スッ……と差し出された画用紙を見て、思わず身を引きそうになった。


我ながらよく描けてる……。

画用紙の上の静日くんに、どきっとしてしまうくらいには。


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