至高の冷酷総長は、危険なほどに彼女を溺愛する -CLASSIC DARK-
「はい……わたしの、です。名前忘れてて、すみません……」
「いやいやいいんだよ。よく描けているから感心していたんだ。……ところで、これは、京静日くんのように見えるんだけど」
「──え?」
ドッ、と心臓が暴れる。
「先生、静日くん……京くんのことをご存知なんですか?」
「ああ、そうだね。正確には、静日くんの友だちの知り合いだけど」
「友だち……。朱雀院様、ですか?」
「いいや、その子ではないよ。僕は前に、小学生を対象とした美術スクールの講師をしていたことがあってね。そのときの生徒が静日くんの友だちだったんだ」
先生は窓の外を見ながら、遠い日を思い出して懐かしむように話を続けた。