至高の冷酷総長は、危険なほどに彼女を溺愛する -CLASSIC DARK-

まさか、と思う。



「その人、わたしと同級生ですか?」


「ああ、そうだよ。鈴木要くんという名前なんだが、聞いたことはあるかな」


「……っ!」


うそ……。

二重の意味でびっくりした。



一体誰だったんだろうと思いつづけていた入学辞退者が、静日くんの友だちだったこと。

それから。



「すずき、かなめくん……?」

「うん。静日くんは学校にいけない要くんに、“俺が要の分まで楽しんであげる”と電話で話していたらしい」


「そう、だったんだ……」


「要くんは、“お前も学校に行けないくせに何言ってんだ”と笑っていたけどね」



ははは、と美術室に再び先生の声が響いた。

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