至高の冷酷総長は、危険なほどに彼女を溺愛する -CLASSIC DARK-
「ごめん、なさ……、わたしなんかを好きになってくれて、ありがとう……っ」
「あーあ、泣かないで。泣かせたくて告白したわけじゃないし、宮名さんには笑っててほしいんだよね」
本当に……どこまで優しいんだろう。
「でも、これからも仲良くしてくれると嬉しいな。僕、こう見えて友達少ないから」
「もちろん仲良くしてもらえたら嬉しんですけど……友達が少ない、は嘘ですよね絶対! だってファンサマシーンなのに」
「あははっ、僕ってそんなふうに思われてたんだ」
はっ、しまった。
余裕なくてつい。
「悪い意味じゃもちろんなくてですね? SSクラスなのにみんなに隔てなく優しいから、ずっと尊敬してて……」
「そんな立派なもんじゃないよ、みんなが話しかけてくれるから応えてるだけで」
ほらね、そういう謙虚なところがすごいんだよ。
「じゃあ……僕はもう行くね。わざわざ伝えに来てくれてありがとう。気をつけて帰ってね」
大きくお辞儀をしてその背中を見送った。
気をつけて“帰る”……か。
家族には、好きな人がいるから飛鳥井くんからの提案はお断りしたって、きちんと伝えなくちゃ。
でも、その前に静日くんに告白、したいんだけど……。
もう1度会うにはどうしたらいいんだろう。