至高の冷酷総長は、危険なほどに彼女を溺愛する -CLASSIC DARK-

かぶりを振って、社会科準備室をぐるっと見回した、直後だった。


「ごめん宮名さん、お待たせ……!」


慌ただしい足音と一緒にそんな声が聞こえてきて、はたと動作を止める。


この声……さっきのSSクラスの女の子だ!



「お茶会の準備できたから今開けるね」

「う、うん……!」



冷え切っていた体が、今度はたちまち熱をもつ。

閉じ込められたかもって、わたしの勘違いだったんだっ。


恥ずかしすぎる。
そして申し訳なさすぎる。
わたしなんかをお茶会に誘ってくれた、優しい人たちのことを疑っちゃうなんて……。


自責の念に苛まれながら、扉が開くのを待った。


……だけど、現れたのは、女の子じゃなくて……。


4人の、男の、人。

目を疑う。



「この子、凌駕くんに媚び売ってるから、徹底的に痛い目を見させてあげてほしいの」



男の人たちの後ろに、さっきの女の子たちがいた。
< 297 / 309 >

この作品をシェア

pagetop