至高の冷酷総長は、危険なほどに彼女を溺愛する -CLASSIC DARK-
このまま、流れに身を任せるしかないのかな。
声を上げたところで、もう放課後だし。
他に誰かいたとしても、それはSSクラスの人だから、Aクラスのわたしに味方になってくれるわけない……。
「おっ。一見地味だけどよく見たらそこそこ可愛くね?」
「わりとタイプかも~。オレトップバッターいきたい」
「えー最初はオレだろオレ!」
「おい、ここで喧嘩してどうすんだよ。公平にじゃんけんでいこうぜ」
「この子に選んでもらうってのもアリじゃねえ?」
4人の視線がいっせいにこちらを向く。
「ねーねー、オレたちの中で一番タイプなの誰? 宮名チャンが点数つけてよ」
へらへら笑いながらそんなことを聞かれて呆然とする。
まるでゲームみたいに……。
どうせこのまま襲われる運命だとしても、自分から誰かを選ぶことなんて絶対しない。
だって、わたしが好きなのは静日くんだから……。
「なあ、なんとか言えよ宮名チャン」
「…………」
「……なに黙ってんの? せっかく選ばせてあげるって言ってんだよ?」
「…………」
「オレたち、気は長くないんだよね。なにも言わないならオレたち全員で宮名チャンにもっと酷いことしちゃうよ」