至高の冷酷総長は、危険なほどに彼女を溺愛する -CLASSIC DARK-
体がぶるっと震えた。
……その直後。
――ドガンッ!
突然、爆発音にも似た激しい音が響いて、心臓が縮こまった。
な、なに……っ!?
目を丸くして音がしたほうを見れば、男子生徒たちの隙間から、扉が部屋の内側に倒れているのが見えて。
え?
扉が、“倒れて”いる……?
「あれ、これ押戸じゃなかったんだー」
聞き覚えのある声にはっとする。
同時に、わたしを囲んでいた4人がざっ…っと壁側に避けて視界が開けた。
……え?
ぱちくり。
立っていたのは……静日くん。
どう、して。
ここ学校なのに……。
静日くんのことを考えすぎて、ついには幻覚を見るようになっちゃったのかな。
何度瞬きをしても、すぐ近くに静日くんがいた。
鈴木要くんの姿じゃ……ない。
制服に黒のネクタイを締めている。
SSクラス、2年、桔梗組の、京静日くんが、そこにはいた。