一夜限りのはずだったのに実は愛されてました
驚き
福岡から東京へどうやって戻ってきたのか分からず、気がつくと家にいた。
気分は相変わらず悪いまま。
吐き気が治らず食べ物が喉を通らない。
かろうじてお茶を少し飲むだけ。
そのため月曜日に仕事へ行こうとするが全く動けず私は初めて病欠をとった。
「紗夜ちゃん、大丈夫?あとで何か持っていこうか?」
「可奈ちゃん、大丈夫だよ。ごめんね。寝たら良くなると思うんだけど」
「気にしなくて良いよ。何かあったらいつでも言ってね」
私は電話を切るとベッドに潜り込んだ。
何も考えたくない。
ベッドに沈み込むように眠った。
どれだけ寝ていたのだろう。
あたりは暗くなっていた。
ふと気がつくとスマホが点滅していた。
部屋のカーテンを閉め、明かりをつけたところでスマホを確認する。
メッセージが何件かと着信が20件だった。
メッセージは可奈ちゃんや真子ちゃんからのもので体調を心配したものだった。
あとは兄からのメッセージで時間がある時に連絡が欲しいということだった。
松下さんからのメッセージも入っており心配かけたことを申し訳なく思った。
着信履歴に画面を切り替えると20件の着信は全て松下さんからだった。
あまりの数に驚いているとまた松下さんからの着信だった。
慌てた私はすぐに通話ボタンを押してしまった。
『紗夜、大丈夫か?』
焦ったような声が聞こえてきた。
「今起きました。さっきよりは体調が良さそうです。明日から出勤します。ご迷惑をおかけしてすみませんでした」
私はそういうと電話を切ろうとするが松下さんは矢継ぎ早に質問をしてきた。
『紗夜、ご飯は?食べてるのか?』
「食欲がないので……」
『分かった。あと5分で着くから』
そういうと電話が切れてしまった。
どういうこと?
ここに来るつもり?
松下さんは仕事で遅くなると私を車で送ってくれたことが何度かあったので家は知っている。
でも中に入ったことはないし、玄関前に来たことさえない。
私の頭は働かずにいると、程なくしてインターホンが鳴った。
まさか?
インターホンを確認すると松下さんが映っていた。
慌てて応答ボタンを押すと「開けてくれ」と言われた。
どうして?
私が反射的にドアのアギを開けに行くと、両手いっぱいに満杯に入ったビニール袋を提げていた。
「松下さん?」
「あー、重かった。紗夜が体調不良だって聞いたから色々食べさせてやりたくなってつい買いすぎた。とりあえず入れてくれ」
今まで男性を部屋にあげたことがない私は躊躇うが、松下さんのたくさんの荷物を見てなんだかホッとしてしまった。
私の事をこんなに思って買ってきてくれる優しさに胸が熱くなった。
「紗夜、うどんなら食べれそうか?寒いから温まるぞ」
もうダメだ……
私の涙腺は崩壊した。
玄関で崩れ落ちるように座り込んだ。
声を上げて泣き始めた私を見て松下さんは驚いていた。
すぐに私を抱え、ソファに座らせてくれた。
気分は相変わらず悪いまま。
吐き気が治らず食べ物が喉を通らない。
かろうじてお茶を少し飲むだけ。
そのため月曜日に仕事へ行こうとするが全く動けず私は初めて病欠をとった。
「紗夜ちゃん、大丈夫?あとで何か持っていこうか?」
「可奈ちゃん、大丈夫だよ。ごめんね。寝たら良くなると思うんだけど」
「気にしなくて良いよ。何かあったらいつでも言ってね」
私は電話を切るとベッドに潜り込んだ。
何も考えたくない。
ベッドに沈み込むように眠った。
どれだけ寝ていたのだろう。
あたりは暗くなっていた。
ふと気がつくとスマホが点滅していた。
部屋のカーテンを閉め、明かりをつけたところでスマホを確認する。
メッセージが何件かと着信が20件だった。
メッセージは可奈ちゃんや真子ちゃんからのもので体調を心配したものだった。
あとは兄からのメッセージで時間がある時に連絡が欲しいということだった。
松下さんからのメッセージも入っており心配かけたことを申し訳なく思った。
着信履歴に画面を切り替えると20件の着信は全て松下さんからだった。
あまりの数に驚いているとまた松下さんからの着信だった。
慌てた私はすぐに通話ボタンを押してしまった。
『紗夜、大丈夫か?』
焦ったような声が聞こえてきた。
「今起きました。さっきよりは体調が良さそうです。明日から出勤します。ご迷惑をおかけしてすみませんでした」
私はそういうと電話を切ろうとするが松下さんは矢継ぎ早に質問をしてきた。
『紗夜、ご飯は?食べてるのか?』
「食欲がないので……」
『分かった。あと5分で着くから』
そういうと電話が切れてしまった。
どういうこと?
ここに来るつもり?
松下さんは仕事で遅くなると私を車で送ってくれたことが何度かあったので家は知っている。
でも中に入ったことはないし、玄関前に来たことさえない。
私の頭は働かずにいると、程なくしてインターホンが鳴った。
まさか?
インターホンを確認すると松下さんが映っていた。
慌てて応答ボタンを押すと「開けてくれ」と言われた。
どうして?
私が反射的にドアのアギを開けに行くと、両手いっぱいに満杯に入ったビニール袋を提げていた。
「松下さん?」
「あー、重かった。紗夜が体調不良だって聞いたから色々食べさせてやりたくなってつい買いすぎた。とりあえず入れてくれ」
今まで男性を部屋にあげたことがない私は躊躇うが、松下さんのたくさんの荷物を見てなんだかホッとしてしまった。
私の事をこんなに思って買ってきてくれる優しさに胸が熱くなった。
「紗夜、うどんなら食べれそうか?寒いから温まるぞ」
もうダメだ……
私の涙腺は崩壊した。
玄関で崩れ落ちるように座り込んだ。
声を上げて泣き始めた私を見て松下さんは驚いていた。
すぐに私を抱え、ソファに座らせてくれた。