きみの優しさを受けとりたい。
さっきまでうるさかったのに、冬がいきなり黙り込んだ。
???
「えっっっ雨水先輩優しすぎて、逆に声が出なかったわ、初対面の人にそんなに優しくしてくれる人なんてそうそういないよ?」
冬の言葉を聞いたら突然、イケメン先輩のあの笑顔が頭に浮かんだ。
トクンッ
思い出すとまた胸が高鳴りだす。
「いいなぁ、知咲。私もついていけばよかったなぁ」
「……。」
なんでイケメン先輩のことが頭から離れないんだろう。
なんでこんなに胸がドキドキするの?
たくさんの疑問が絡み合ってよくわからない感情が私を襲う。
「知咲?おーい知咲ちゃーん?」
いきなり黙ってしまった私を不思議に思った冬が私の肩を揺らす。
「わっごめん、考え事してた。」