きみの優しさを受けとりたい。



手首をじっと見つめていると



「簓さん??」



「あっ、すいません…わざわざ気を遣っていただいてありがとうございます。」



「いーえ それで僕に用があったんだよね
 今日は迷わないで来れたんだね」



とくすっと笑いながら言われる。



笑顔が1番似合う人と言ってもいいくらい先輩には似合っていた。



「新校舎はもう迷わないでどこにだって行けますよ!多分…」



「くすっ多分なんだ」



そろそろ昨日のお礼をしないと



「あのっ昨日は案内していただいてありがとうございました。それとこれ昨日のお礼です。そんな大したものではないんですけど、よかったら食べてください。」



自分の胸のドキドキに負けないくらい一生懸命に言う。



「わざわざ、これのために来てくれたの?ありがと。これ、ありがたくいただくね。」



と先輩が私からもらったお菓子をじっと見つめている。


 
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