きみの優しさを受けとりたい。



どうしたんだろう?もしかしてお菓子、嫌いとか?



思わず聞いてしまった



「あの、お菓子嫌いでしたか?」



「あ、違う違う!このお菓子、僕が好きな本とのコラボ商品だから食べてみたかったんだよね!ありがとう」



喜んでもらえてよかったと思いつつ、ものすごく驚いた。



だって、



「え、先輩も緑川 蘭さんの『タイトルは、未定です』が好きなんですか?」



私の大好きな本に出てくるお菓子で物凄く美味しいから先輩のお礼のお菓子にしたのだ。




「え、よく知ってるね けっこうマイナーな本なのに」



驚いた顔をしている



「私、緑川 蘭さんの本が好きなんですよ。すごく優しい文章なのに内容はけっこう刺激的で」



「わかる!しかも話の展開が全然読めなくていいよね!簓さん、新作も読んだ?」



「読みました!あれも最後衝撃的でしたよね。私、うるっときちゃって」



先輩と本の話でぽんぽんと会話が弾むのがどうしようもなくうれしかった。



それはきっと先輩だから。

 
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