人助けをしたら人気俳優との同居が始まりました
5
そうして連れて行かれたのは、都心のタワーマンションだった。
「太郎くん、ここに住んでるの?」
「そうだよ。ここ、コンシェルジュがいてセキュリティがしっかりしてて、どこに行くにも便利がいいから住みやすいんだ」
駐車してエレベーターへ向かい、50のボタンを押すのを見て、叶恵は唖然とする。
なぜならそれより大きい数字がなかったからだ。
「まさか最上階?」
「うん。新築で買ったからまだ2年も住んでないかな。ずっと仕事が忙しくて寝に帰ってるようなもんだから、リビングと寝室以外の片付けは終わってないけどね」
「こんなマンションの最上階なんて、どういう生活してたら買えるの? って忘れてた。太郎くん、有名人だったね」
「実はアメリカで仕事してたときにカジノのディーラーから勝つコツを教えてもらったり、知り合った経済アナリストからFXのやり方教えてもらったりして、半ばギャンブルみたいに資産を増やしたんだ。でも使い道がなくて、こっちに帰って来たときに思い切ってパッと使ってしまおうと思ってさ。はい、着いたよ」
そっと背中を押されてエレベーターを降り、玄関の鍵を開けた太郎に中に入るように促される。
「お邪魔しま……んっ」
ドアが閉まるか閉まらないかのタイミングで強引に振り向かされて、噛みつくようなキスをされる。
今までのキスが子供騙しに思えるほど、太郎の舌が叶恵の口腔内をくまなく蹂躙していく。
まるでその吐息までも食べ尽くそうとするかのように。
それほどまでに太郎に求められていることに恍惚としながら、叶恵は力が抜けそうな体を支えるために太郎の背中に腕を回し、舌を絡め合う。
「ふ……、ん……」
クチュクチュと水音が響き合う中、ブラウスの下に手を入れられ、ブラジャーのホックを外されそうになったところで叶恵は我に返り、太郎の背中をタップする。
「ん? どうした?」
唇を離した太郎は、意地悪な笑みを向ける。
「太郎くん、ここ、玄関‼」
「流されてくれるかと思ったんだけど、残念。とりあえず上がって」
「お邪魔します。……うわぁ、すごい」
叶恵は思わずリビングの窓辺に駆け寄る。
目に飛び込んできたのは、遥か遠くまで見渡せる夜景だった。
「ここからこんなにキレイな夜景が見えるのに、どうしてわざわざ見に行ったの?」
「カナとデートがしたかったからだよ。ここは俺の日常だからさ」
「そっか。太郎くんは見慣れてるよね。さっき連れて行ってくれた所もよかったけど、ここからの夜景は圧巻ね。真下から遠くまで、明かりで囲まれてるみたい」
うっとりと夜景を眺める叶恵を太郎は後ろから抱きしめて、耳から首筋に舌を這わせていく。
「ちょ、ちょっと待って。まだお風呂入ってない。さっき歩いて汗かいたし。ね?」
「俺、そんなに汗くさい?」
「? 太郎くんは汗くさくないよ?」
「だからカナも汗くさくないよ。どうせ今から汗やら何やらでぐしょぐしょになるんだから、風呂は後回し。それに俺、もう我慢しないって言ったよね。……おいで、カナ」
艶めいた極上の声でささやかれ、その場に頽れそうになった叶恵の体がふわりと宙に浮く。
突然の横抱きに悲鳴を上げ、叶恵は太郎の首にしがみついて軽く頭突きした。
「いてっ」
「太郎くん、わざとでしょ」
「は? 何が?」
ニヤッと笑ったことで、わざとあの声で言ったのだと確信する。
「あんな声出すなんてズルい」
「焦らすカナが悪いんだよ。ほら、しっかりつかまって」
「自分で歩けるから下ろして。重いでしょ」
「全然。俺の楽しみ奪わないで」
そのまま寝室に連れて行かれ、壊れ物を扱うようにそっとベッドに下ろされる。
「カナ……」
感に堪えないという面持ちで太郎に名前を呼ばれて、玄関での続きのようなキスを仕掛けられる。
「んっ……、ふ……」
叶恵が夢中でキスに応えている間に、いつの間にかブラウスのボタンとブラジャーのホックが外され、するりと腕から抜かれる。
隠すものがなくなった叶恵の胸をやわやわと撫でながら、太郎の唇が今度は耳殻から耳朶へ、首筋へと降りていく。
「あっ……、あぁ……」
「カナ、キスだけでトロトロだね。本当にエロすぎる」
「そんな、こと……ああっ」
胸を揉んでいた手が芯を持った中心に移動し、先端を指でくにくにと摘ままれる。
「ねえ、食べてもいい?」
「ダ、ダメ」
「却下」
「あ、やあっ!」
片方を指先でくりくりと弄られながら、反対側を口に含まれて舌でれろれろと遊ばれ、ぐっと押しつぶされる。
「アぁっ、たー、くん……」
「分かってる。反対も舐めてほしいんでしょ」
今度は反対側を舌先でくすぐられ、ちゅうっと強く吸いつかれる。
「んゃあ、っ、あぁ」
「カナはこっちの方が感じるんだね」
首を振って絶え間なく与えられる快感を逃そうとすると、あの声で「嘘つき」とささやかれ、その声にまた一層感じてしまう。
体の中心は最早どうしようもないくらいに熱を持って疼いているのに、太郎はまだそこに触れてはくれない。
「カナ、ちょっと腰上げて」
熱に浮かされたように言われたとおりにすると、はいていたクロップドパンツを脱がされ、ショーツ1枚にされる。
自分とは対照的に服を着たままの太郎に気づいた叶恵は、太郎のTシャツをクイッと引っ張る。
「太郎くんも脱いで? 私ばっかり、ズルい」
「太郎くん、ここに住んでるの?」
「そうだよ。ここ、コンシェルジュがいてセキュリティがしっかりしてて、どこに行くにも便利がいいから住みやすいんだ」
駐車してエレベーターへ向かい、50のボタンを押すのを見て、叶恵は唖然とする。
なぜならそれより大きい数字がなかったからだ。
「まさか最上階?」
「うん。新築で買ったからまだ2年も住んでないかな。ずっと仕事が忙しくて寝に帰ってるようなもんだから、リビングと寝室以外の片付けは終わってないけどね」
「こんなマンションの最上階なんて、どういう生活してたら買えるの? って忘れてた。太郎くん、有名人だったね」
「実はアメリカで仕事してたときにカジノのディーラーから勝つコツを教えてもらったり、知り合った経済アナリストからFXのやり方教えてもらったりして、半ばギャンブルみたいに資産を増やしたんだ。でも使い道がなくて、こっちに帰って来たときに思い切ってパッと使ってしまおうと思ってさ。はい、着いたよ」
そっと背中を押されてエレベーターを降り、玄関の鍵を開けた太郎に中に入るように促される。
「お邪魔しま……んっ」
ドアが閉まるか閉まらないかのタイミングで強引に振り向かされて、噛みつくようなキスをされる。
今までのキスが子供騙しに思えるほど、太郎の舌が叶恵の口腔内をくまなく蹂躙していく。
まるでその吐息までも食べ尽くそうとするかのように。
それほどまでに太郎に求められていることに恍惚としながら、叶恵は力が抜けそうな体を支えるために太郎の背中に腕を回し、舌を絡め合う。
「ふ……、ん……」
クチュクチュと水音が響き合う中、ブラウスの下に手を入れられ、ブラジャーのホックを外されそうになったところで叶恵は我に返り、太郎の背中をタップする。
「ん? どうした?」
唇を離した太郎は、意地悪な笑みを向ける。
「太郎くん、ここ、玄関‼」
「流されてくれるかと思ったんだけど、残念。とりあえず上がって」
「お邪魔します。……うわぁ、すごい」
叶恵は思わずリビングの窓辺に駆け寄る。
目に飛び込んできたのは、遥か遠くまで見渡せる夜景だった。
「ここからこんなにキレイな夜景が見えるのに、どうしてわざわざ見に行ったの?」
「カナとデートがしたかったからだよ。ここは俺の日常だからさ」
「そっか。太郎くんは見慣れてるよね。さっき連れて行ってくれた所もよかったけど、ここからの夜景は圧巻ね。真下から遠くまで、明かりで囲まれてるみたい」
うっとりと夜景を眺める叶恵を太郎は後ろから抱きしめて、耳から首筋に舌を這わせていく。
「ちょ、ちょっと待って。まだお風呂入ってない。さっき歩いて汗かいたし。ね?」
「俺、そんなに汗くさい?」
「? 太郎くんは汗くさくないよ?」
「だからカナも汗くさくないよ。どうせ今から汗やら何やらでぐしょぐしょになるんだから、風呂は後回し。それに俺、もう我慢しないって言ったよね。……おいで、カナ」
艶めいた極上の声でささやかれ、その場に頽れそうになった叶恵の体がふわりと宙に浮く。
突然の横抱きに悲鳴を上げ、叶恵は太郎の首にしがみついて軽く頭突きした。
「いてっ」
「太郎くん、わざとでしょ」
「は? 何が?」
ニヤッと笑ったことで、わざとあの声で言ったのだと確信する。
「あんな声出すなんてズルい」
「焦らすカナが悪いんだよ。ほら、しっかりつかまって」
「自分で歩けるから下ろして。重いでしょ」
「全然。俺の楽しみ奪わないで」
そのまま寝室に連れて行かれ、壊れ物を扱うようにそっとベッドに下ろされる。
「カナ……」
感に堪えないという面持ちで太郎に名前を呼ばれて、玄関での続きのようなキスを仕掛けられる。
「んっ……、ふ……」
叶恵が夢中でキスに応えている間に、いつの間にかブラウスのボタンとブラジャーのホックが外され、するりと腕から抜かれる。
隠すものがなくなった叶恵の胸をやわやわと撫でながら、太郎の唇が今度は耳殻から耳朶へ、首筋へと降りていく。
「あっ……、あぁ……」
「カナ、キスだけでトロトロだね。本当にエロすぎる」
「そんな、こと……ああっ」
胸を揉んでいた手が芯を持った中心に移動し、先端を指でくにくにと摘ままれる。
「ねえ、食べてもいい?」
「ダ、ダメ」
「却下」
「あ、やあっ!」
片方を指先でくりくりと弄られながら、反対側を口に含まれて舌でれろれろと遊ばれ、ぐっと押しつぶされる。
「アぁっ、たー、くん……」
「分かってる。反対も舐めてほしいんでしょ」
今度は反対側を舌先でくすぐられ、ちゅうっと強く吸いつかれる。
「んゃあ、っ、あぁ」
「カナはこっちの方が感じるんだね」
首を振って絶え間なく与えられる快感を逃そうとすると、あの声で「嘘つき」とささやかれ、その声にまた一層感じてしまう。
体の中心は最早どうしようもないくらいに熱を持って疼いているのに、太郎はまだそこに触れてはくれない。
「カナ、ちょっと腰上げて」
熱に浮かされたように言われたとおりにすると、はいていたクロップドパンツを脱がされ、ショーツ1枚にされる。
自分とは対照的に服を着たままの太郎に気づいた叶恵は、太郎のTシャツをクイッと引っ張る。
「太郎くんも脱いで? 私ばっかり、ズルい」