夏がくれた奇跡
*
あれからさくらのストーカー行為は、収まるどころか勢いを増した。
それはついに俺が懲りるまで長期間に及ぶ。
そしていつの間にか俺たちは写真を撮り、撮られるという奇妙な関係に。
お互いに恋心を抱くようになるまでには、ほとんど時間もかからなかったが。
俺が昔に思いを馳せていると、さくらがおもむろに口を開いた。
「……それにしても、ひさしぶりだね。君と会うのは」
「そう、だな……」
最後にさくらと会ったのは、一年ほど前。高校二年生の夏だ。
あの夏、俺たちは離れ離れになった。彼女が遠い場所へ引っ越すことになったからだ。
体が弱くて病気がちだったさくらには、俺と同じこの場所で暮らしていくことができなかった。
さくらはその時から変わっていない。腰
まである長い黒髪も、無邪気な笑顔も。あと超変美人なところも。
あれからさくらのストーカー行為は、収まるどころか勢いを増した。
それはついに俺が懲りるまで長期間に及ぶ。
そしていつの間にか俺たちは写真を撮り、撮られるという奇妙な関係に。
お互いに恋心を抱くようになるまでには、ほとんど時間もかからなかったが。
俺が昔に思いを馳せていると、さくらがおもむろに口を開いた。
「……それにしても、ひさしぶりだね。君と会うのは」
「そう、だな……」
最後にさくらと会ったのは、一年ほど前。高校二年生の夏だ。
あの夏、俺たちは離れ離れになった。彼女が遠い場所へ引っ越すことになったからだ。
体が弱くて病気がちだったさくらには、俺と同じこの場所で暮らしていくことができなかった。
さくらはその時から変わっていない。腰
まである長い黒髪も、無邪気な笑顔も。あと超変美人なところも。