恋のチャンスは3日間
で、連れてこられた居酒屋。

俺の目の前にいるのは、まもと野村。

3人でビール片手に乾杯。

「で?杉崎さんの彼氏って?」

俺の質問に

「あ、俺です」

その男は軽く手を上げた。

「だろーな・・・野村かよ」

ジョッキ1杯飲み干す。
野村はまもの下に付いている後輩。
仕事はできるって言ってて、周りの評価は高い。

「え?郡司先輩て李奈のこと好きなんですか?」

くっそ。李奈とか言いやがって。

「まあ、好きっていうよりもお気に入りってとこだな」

まもが説明する。

「・・・なるほど」

野村は少し考えているように返事を返す。

「あんな綺麗な子、見るだけで目の保養だもんな」

まも!その通りだ!!

「それなのになんで野村なんだよ」

「え?俺じゃダメなんですか?」

「そんなん、誰が杉崎さんの彼氏でも亮平の中ではアウトだから、気にしなくていいよ」

まもは呆れたように話す。

「はあ、そうですか」

言いたいこととか、聞きたいこととか無限にあるのに、酒が急に回って頭が働かない。
しかも

「あー、俺も彼女ほしー」

酒の力もあってポロリと漏らした本音。

< 32 / 49 >

この作品をシェア

pagetop