恋のチャンスは3日間
ハッと目が覚めた。

あれ?今何時?
そう思うと同時に、温かい優しい香りに包まれていることに気がつく。

少し顔を上げると、そこには俺を腕枕して抱き締めてくれている森下がいた。

部屋に射す優しい日の光。
その光の中で、森下の顔を見たとき、

「ああ、この女性(ひと)だ」

と、唐突に思った。
この感覚は、突然俺のなかに入ってきたもので、今までこんな風に感じたことはない。
「好き」とかじゃなくて。

ただ「この女性(ひと)だ」と。

宝物を見つけたみたいな、そんな感覚。

そして、俺のなかにあった感情が一気に府に落ちた瞬間でもあった。

俺は森下に惚れてんのか。

それは俺が初めて身も心も、人に落ちた瞬間だった。

「あったけー」

少しの間、優しい温もりに今までにない幸せを感じていた。


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