メガネの彼に溺愛されてます
外は夕方だというのにもう真っ暗で、すごく寒い。
ぶるっと震えると、繋いでいる手がさっきより強く握られた。
私の歩幅にあわせてゆっくり歩いてくれてるのがわかる。
優しい。
かっこよくて優しいとか私の彼氏最強か。
全然しゃべらず黙々と歩いているので、また質問することにする。
「いつから図書委員してたの?」
「10月末くらいから」
「なんか中途半端な時期だね」
隆くんは「まぁ…」と歯切れの悪い返事をする。
委員会は前期と後期で区切りがあるから10月末だとちょっとだけずれがある気がする。
「好きな教科は?」
「数学」
「好きなスポーツは?」
「…バスケかな」
ぶっきらぼうだけどちゃんと答えてくれる。