メガネの彼に溺愛されてます


「…わっ」

隆くんはずかずかと歩いてきて、そのまま私を後ろから抱きしめる。



「先生が隆のこと呼べって言うから、呼びに来たんだよ」


麗奈と呼ばれたその子はこの状況をなんとも思わないのか、そのままに用件を話し出す。

 
「今部室行ってきたよ。
わざわざここ来ないで、電話くれたらよかっただろ」


「あちゃー、すれ違い。
電話もいいけど、図書室来たら噂の柊果さんに会えるかもしれないでしょ」



「いや、館川といい…」


「あの!!
ふたりはどのような関係で…?
あと昨日の館川くん?も私のこと知ってたみたいだけど、私はいったいどこでそんなに有名なの?」



会話を聞いていても全然状況がわからないので、つい口を挟んでしまった。



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