メガネの彼に溺愛されてます
隆くんの頭が私の肩に乗っていて。
耳に髪の毛が触れてくすぐったい。
今さらだけど、自分から抱きしめるなんて。
…すごいことしちゃった。
離れようと隆くんの肩を掴むけど、背中に手を回されて、むしろもっと密着する。
「隠し事ばっかりしててごめん。
でも好きなのは本当だから。
明日からバスケ部に戻っちゃうし。
図書委員でも、メガネ男子でもなくなるけど。
…柊果ちゃん、僕のこと好きでいてくれる?」
「当たり前じゃん。
……大好き」
「僕も大好き」
抱きしめる力を緩めて向き合いながらそう言う隆くんは、どこかすっきりした笑顔で。
屈託のないこの笑顔をみせてくれるなら、メガネでもそうじゃなくても関係ない。
好きだよ、隆くん。