メガネの彼に溺愛されてます
いつもは見るだけだったカウンターの奥は、思ったより狭くて。
となりに座ると肩がくっつきそうな距離。
うう、本なんて読めない。
チラッと上を向くと、やっぱりかっこいい。
ふぅ、と息を吐きだし下を向くとあることに気がついた。
この上靴の色って。
「あの、学年とか名前とか聞いてもいいですか?」
「…一年E組 長山 隆」
やっぱり!上靴の色がそうだと思ったけど…。
「年下!?」
「年下じゃだめ?二年E組 立花 柊果ちゃん」
わー!!
急にかわいさ出さないで!
首をかしげながら目を合わせてくる。
「というか私の名前、なんで」
「本借りてんじゃん」
あ、そりゃそうか。