メガネの彼に溺愛されてます


「…隆くんなんで最初からため口で話しかけてきたの?
キャラ違うくない?
大人っぽいし絶対年上だと思った」

もう私もため口でいいや。
さっきから質問が止まらない。


「だって、年下ってだけで付き合ってくれなかったらやだし。
…付き合うんだから、ため口でもいいじゃん」

ぼっと顔が燃えるようにあつくなる。

それってまるで。
隆くんのほうが私と付き合いたかったみたいな言い方だ。



「私のこと…」と言いかけたところで。
人差し指でシーと口を塞がれる。


「質問おわり。はい本読んで」


目の前に『ハムスター探偵』を差し出され、質問は強制終了。


聞けなかった質問、「私のこと、もしかして好きだったの?」は飲み込んだ。


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