わたしをフった元カレ、なんかすんごくアピールしてくるんですが。
「えなんで大橋くんときたの、湊くんは?」


大橋くんとはわたしの無神経幼馴染のことである。

そうだった、わたしは付き合ってる時は毎日いっしょにあいつと学校に来ていたのだ。
だから何時の電車に乗るか把握しているのだ。同じ電車に毎日乗っていたから覚えているだけで、ストーカーしているわけでは決してない。


「えなんかあったの?」


おーごめんよ陽菜

あなたの可愛いお顔をこんなに歪ませてしまってごめんよ..!!
でもどうしても今いう気分じゃないんだ、始業式終わったらいうね。


「まあ後で話すからー」

「ふぅん」


こう言う時だけ勘が働くのだ、この脳内お花畑は。

だってこの顔、絶対わかってる。
もはやフラれたってことまで察してるんじゃないかこの表情だと??!!


「おーいホームルーム始めるぞー、そろそろ座れー?」


俺はニートですが口癖の、いや嘘なんだっけ、とにかくやる気がない私たちの担任(通称かっくん)が来てしました。

ちぇっ。

「じゃーねれいあとでね」
「うんばいばいひな、今日始業式終わったらお昼行こ」
「しょーがないな行ってあげるよ」
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