わたしをフった元カレ、なんかすんごくアピールしてくるんですが。



「おーいれい、話聞いてるか?」


気づいたらかっくんがすんごい血相でわたしのことを睨んでいた。
やば。こわ。
いつも全然怒んないのに、なんか今日まじで怒ってるじゃんわーわーわー


「はいすいません。聞いてます」

「うんなら俺の方見ろ、なんでずっといじめ防止のポスターガン見してるんだよ、そんなにみなとの絵が好きか」

「うぇっ?」


我々のクラスに飾ってあるポスターは、高一になる前の春休みに(ちなみに陽菜の不真面目な彼氏くん、朝陽くんは提出しなかったんだよねえ、ほんともうちょっと真面目になってほしーいと陽菜がぼやいていたような)美術の課題として出題されたいじめ防止のポスターの一番上手なやつだ。

うむ、湊のである。

ムカつくことに湊は絵がとても上手なので、美術教師だからか自分の担当する生徒に美術の才能がある湊をべた褒めし、せっかくだからと飾ったのだ。

それでわたしはそのポスターをガン見していたと。



ざけんな??!!



「それたぶんかっくんの気のせいですてか先生急いでホームルーム終わらないと本当に私たちのクラス始業式に遅れますよ早く教壇に戻って話を再開してください、はいもちろん話はちゃんと聞くのではい戻って戻ってー」


わたしは超絶早口でかっくんを追い払った。


つんつん

つんつんつんつん

なんか背中が超高速で突かれてるy

つんつんつんつんつんつんつんつん

いだいいいい
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