わたしをフった元カレ、なんかすんごくアピールしてくるんですが。

「なに、いぶき、痛いんだけど」


そう、この高速指ツンツンは後ろの席に座っている伊吹の仕業である。


「れい」

「ワッツ」

「みなととなんかあったでしょ、」

「うぇっ」

「あとでお昼食べに行くからそん時全部言え❤︎」

「うげぇ」

「お主もうちょいまともな返事できないのか」


と言うことでわたしのお友達はみんなとても勘が鋭いので、それともわたしがあからさますぎるんでしょうか、まあとにかくみんな察してるなあ、うん、あとで話すのなんかやだなあ…

とあれやこれや考えているうちにホームルームは終わり、私たちは講堂へと始業式に参加するため、そそくさとマーチしましたとさ。

ちなみにうちのクラスは遅れました。

かっくんが学年主任にこっぴどく叱られた、私のせいだよね、ごめん、かっくん。

...いや待てよ。
蓮のせいじゃないか????
あいつが教室来たからだ!!!

あいつのせいだっっっっ

「....二学期は文化祭やスポーツフェスティバルや研修旅行など楽しい行事が盛り沢山ですね。でもくれぐれもハメヲハズサナイヨウニ。」

校長の声で現実に引き戻された。

てかおい校長なんで最後急にカタコトになった、酔ってるのか。

というか言わせてくれ。
この校長、いつも顔赤いんだよね。

なに、そう言う顔なの??

でもわたしと陽菜と伊吹と柚的には、あれは絶対にベロンベロンになるまで飲んだくれた風の顔色なのだ。

全くわたしの学校は、癖が強い人ばかり集っている。

「ねーれいもう始業式終わったよ、早く動いてよ」

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