離婚を申し出た政略妻は、キャリア官僚の独占愛に甘く溶かされそうです
彼が目線を下げるのと同時に、太腿に硬い感触が当たった。猛々しい、真紘さんの欲望だ。
信じられない。私の胸を見て、こうなってくれたの……?
女としても、真紘さんの妻としても自信なんてゼロだった私にようやく価値が与えられたようで、こんな時なのについ涙ぐんでしまう。
「真紘さん……ありがとう」
ギュッと彼に抱きつき、精いっぱいの感謝を伝える。彼の言葉を信じて、勇気を出してみてよかった。私はそんな晴れやかな気持ちだったけれど――。
「どういたしまして。でも、これで目的達成、じゃないだろ?」
「えっ?」
「むしろこれからが本番。覚悟して」
彼の表情から優しい真紘さんが消え、獣のように鋭い目つきになる。そうして私の全身を、指先で、舌で、時に歯を使って、隅々まで愛でる。
真紘さんは私の小さな胸の周りにいくつもの赤い跡を残し、「ますますやらしい胸になった」と満足げに口角を上げた。
やがて、真紘さんが避妊具の四角いパッケージをピッと口で開封し、装着する。両脚をぐいと開かされ、ありえないほど恥ずかしい格好になった。