美琴ちゃん、大丈夫?
みんなと階段を登りながら、また眉間に皺が寄っていくのを感じる。








由月の少年院行きが決まったと、昨日聞いた。






俺がもっとうまくやれていたら


1年の時に由月を義父から守ってやれてたら


……俺が柊さんに惹かれなかったら




柊さんはあんな目にあうことはなかった。


由月は自殺しようとすることも、


犯罪者になることもなかった。







…俺のせいだ。


全部。


全部、俺のせい。




こんな俺が今更、


柊さんに『好きだ』なんて言えねーだろ。





…でも。





それでも柊さんを目で追ってしまう自分がいる。


もっと柊さんのことが知りたい


もっと近くで


触って


あわよくば…抱きしめたい。


そんなことを思ってしまう。


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