美琴ちゃん、大丈夫?


「やっほーぅ」


優花が軽く手をあげる。


「…おー。」


時山くんが少しバツが悪そうに手をあげる。


「なになに?なに見てんのー?」


優花が何の気無しに聞く。


「おっ。羽根村見るかー?」

時山くんの隣の男の子がニタニタしながら寄ってくる。


「うん!」


「あーやめろやめとけ、目に毒」


男の子を時山くんが制した。


「おいおい時山、お前も好きなくせに女の前でいい男ぶりやがってよー」


「そうそう、俺いい男だからね。2人は?なに見てんの?」


時山くんが話題をすり替えるように私たちの方にやってくる。

スマホに何が映ってたんだろ…?



「私たちはね〜パンリオ!」


優花が私のスマホを見せる。


「え!それ、羽根村やってんの!?」


時山くんが驚いた様子で、優花の隣にしゃがむ。


「んーん、これは美琴の。私はこういうのハマりすぎて勉強しなくなっちゃうから、たまに美琴に見せてもらってるだけ〜」


それを聞いて私を見る時山くんの顔。

あからさまにパァァ!と目を輝かせる。



…さながらご飯の時間だとわかった時の豆柴。



意気揚々とスマホをポケットから取り出して、優花と私に画面を見せた。




「わ」
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