美琴ちゃん、大丈夫?
お好み焼き屋さんで打ち上げをした後、電車に揺られて最寄り駅でみんなと別れた。



急に1人になって、寂しさが込み上げる。



バスに揺られながら家路に着くまでの間、その寂しさを紛らわすためにパンシテを開いてみる。





…あの日から時山くんとは接触がない。


というか、時山くんはログインすらしてないみたい。

陸上部も最後の大会があって毎日ハードな練習をこなしてるらしいって唯が言ってた。

疲れてアプリを立ち上げる気力もないのかもしれない。




時山くんとは事件があった日の翌日に学校で遠巻きに見かけただけで、話せてない。




…無性に、会いたい。




昨日と変わらない煌びやかな時山くんのパンシテを覗いて、ちょっと寂しくなってる自分がいる。



…それとは反対に。



大絶賛プレイ中のキヨマサくんから届くギフト。



『キヨマサからコインが届いてます』

『キヨマサから自転車が届いてます』



ほんとうに毎日毎日くれるので、マメなんだなぁと感心してしまう。

私からもお返しにコインをあげる。



『キヨマサからお手紙が届いてます』



…お手紙?



私のポン介が郵便ポストを開けて手紙を取り出して読み上げる。




『ヤッホー柊さん\(^o^)/大会お疲れ様!!
明日、俺たちも大事な試合があるんだ!
10時からローカルテレビで流れるらしいから俺の超超超かっこいい姿、見て!!
隈なく、見て!!!!
かっこよすぎてきっと惚れちゃうよ(*/ω\*)キャー!!
柊さんのためにホームラン打つ! カキーン""( ・ー・)_/彡 ~ °』




キヨマサくんらしいハイテンションな手紙に、フッと笑いが込み上げる。


キヨマサくんはいつも元気をくれるなぁ。


明日の10時。見なくちゃ。
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