美琴ちゃん、大丈夫?
スマホを覗くと、





「…!」




ボトッ。





私は大好物のクリームパンを落とした。





「キャァアー!!!!美琴のクリームパンが…!クリームパンが!!!!」

優花が殺人現場を発見したかのように反応する。


「…」


「どうしたの?美琴?」


「…いや?」


私は中身が出てしまったクリームパンを拾う。


ボトリ。


そしてまた落としてしまう。


…手元がおぼつかない。


「え、美琴?どうしたの、君の大好きなクリームパンが、落ちたよ…?」

優花が誰かの訃報を聞いたんじゃないかってぐらいシリアスな顔でクリームパンを拾えない私を心配する。


どんだけ食い意地張ってると思ってるの?


「…ちょっと新しいパン、買ってくる。」

「うん…気をしっかりね?」

優花が心底心配そうに私の肩に手を置く。

だから、どんだけ?
まぁ食い意地は張ってるんだけども。



でも

そんなことがどうでも良くなるぐらい大変なことが今、起こった。


私は教室の外に出ながら、スマホをもう一度のぞく。






『junからお手紙が届いてます。』






私はゴクッと息をのんだ。





歩きながら、はやる気持ちを押さえてパンシテを開く。


ポン介が手紙を取り出して読み上げる。




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