振られた私を御曹司が拾ってくれました。
暫くして、車は景色が開けた場所に到着したようだ。
どうやら、ここは空港のようだ。
駿は空港の駐車場に車を停める。
「…駿、ここは、空港ですよね?」
「あぁ、そうだよ。琴音を驚かそうと思ってね…実はアジームさんが僕たちのために、プライベートジェットを用意してくれているんだ。」
「…まさか、これからアラブに行くとかじゃないよね?」
駿は驚く私の顔を見てクスッと笑った。
「そのまさか…だよ。」
まさか、急にそんな事になるとは、驚き過ぎて言葉にならない。
しかも、アジームが飛行機まで用意してくれているなんて…。
私は中東の国へ行くのは初めてだし、ましてプライベートジェットなんて乗ったことも無い。