振られた私を御曹司が拾ってくれました。
「祥子さん、恐らく私が居なくなっても、氷室専務は…こんなことをするあなたを愛さないと思います。」
「愛してくれなくても、私は許嫁なの!駿は結婚してくれるはずよ!」
「祥子さん、そんなの寂しすぎます。」
祥子さんは、掴まれていた腕を強引に振りほどいた。
そして、何も言わず速足で去って行ってしまった。
私達は祥子さんを追いかけなかった。
やり方は間違えているかもしれないけれど、祥子さんは駿を愛しているのだ。
祥子さんの気持ちを考えると、なぜか胸が締め付けられる。