【書籍化】離縁前提の結婚ですが、冷徹上司に甘く不埒に愛でられています(秘書室の悪魔とお見合いしたら)

 千を越える傘下やグループを従え、国内でも五本指に入るほどの超優良企業。

 大学で猛勉強のかいあって国際秘書検定を習得していた私は、ここのグループセクレタリーとして、会長・漆鷲(うるわし)(さかえ)の第ニ秘書として、目まぐるしい日々を過ごしている。

 華のある職業とは言わているけれども、仕事に追われているため恋愛ともご無沙汰。

 彼氏がいた記憶なんて、確か大学時代だったかな?

「ねぇ、桜も掲示見たんでしょ?」

 そんな私を背後から小声で呼びつけるのは、さっきからコソコソ愚痴を連ねている、同じくここのグループセクレタリー、同期の佐伯(さえき)友子(ともこ)

 グラビアアイドルのように可愛らしいのに、そんじょそこらの男よりも気の強い彼女は、無敵の親友でもある。ちなみに彼氏は募集中。
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