クールな美形王子の誘惑
一目惚れしました
『あのっ、
落としましたよ!』
『え?』
『……!!』
あの衝撃は、今でも覚えてる。
太陽の光に反射してキラキラと輝く金色の髪。
道ゆく他の中学生の中でも頭一つ分程高い身長。
そのわりにガタイがいいわけではなく、細いのにスラリと伸びた長すぎる脚。
私の声に振り向いたその男の子は
(こ…ッ、
国宝級の美少年か……ッ!?)
全身に電流が走ったみたいだった。
一目惚れとはこういうことかと、15年の人生で初めてそう思った。
< 1 / 242 >