クールな美形王子の誘惑
もしかして、今のでさくらちゃんのこと嫌いになっちゃったとかないよね?
八雲さん…真剣そうだったから応援したかったのに、
もしかして、余計なことしちゃったかな…。
「ん……」
「あ」
残りのカレーを食べようとスプーンを持ったら、梓くんが寝たままコテン、と首を横に倒した。
どうしよう…梓くんここで寝てたら、風邪ひいちゃうかな?
ちょっと勝手して申し訳ないけど、
ここ寝室かな?と思ってリビングのすぐ隣のドアを開けた。
「あ、ベッドある」
寝室であってたみたい。
服が散らばってて、足の踏み場がないけど…。
とりあえず梓くんをベッドに運ぼうと思って、ドアを開けたまま梓くんに起きてもらおうと声をかける。
「梓くん、ベッド行こう」