クールな美形王子の誘惑
……って、マネージャー!?
なんの!?
「あ、きたきた」
こちらに向かって来る車に手を振る王子。
その車は私たちの目の前に止まって、開いた窓からキレイなお姉さんが顔を覗かせた。
「あずさ!
どうしたの急に駅に送ってなんて!」
え、あずさって言った?
私この人と知り合い?なんで私の名前知って…?
「すいません、この子が俺のせいでバス乗り遅れちゃって。
お詫びに駅まで送ってあげてほしいんです」
「駅までならそんなに遠くないし、時間にも余裕あるわ。
ほら、じゃあ早く乗って」
私が名前を呼ばれたはずなのに、私抜きで話が進んでる。