クールな美形王子の誘惑









「散らかってるけど、どうぞー」



「お邪魔します」




事務所の2階にある八雲さんの部屋に案内されると、隣にいた彩奈ちゃんは鼻息が荒かった。




「ここが…八雲くんの家…!!」



「借りてるだけだけどね。
ジュースいれるから待ってて…あ」




八雲さんがそこまで言うと、


ポリポリと頭を掻いて。




「えと…
さくらちゃん、手伝ってくれる?」



「え…」



「俺が勝手にやったら、
信用できないかと思って…」




どうやら八雲さんは、この間さくらちゃんに怒られたことをものすごい気にしてるみたい。




「……わかりました」




渋々…みたいな感じで言ってたけど、


さくらちゃんの表情は、少し嬉しそうだった。




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