クールな美形王子の誘惑
「そうなの?
(……あんな美形男のこと友達って割り切れるわけなくね…?
でも嘘ついてるようには見えねー)」
「プリンスのことが好きならショックをうける話?
それなら……」
さくらちゃんがチラッと私を見る。
あれっ。私さくらちゃんに梓くんのこと好きって言ったっけ?
「あず、話聞く?」
「え……と」
「あぁ…。
あずちゃんが梓さんのこと好きなのか」
え゛…八雲さんにまでバレてしまった。
私、そんなわかりやすい?
「オレ、梓さんはあずちゃんが好きなのかと思ってたけど、
なんか、そうでもなさそうでさ」
ケーキをフォークでつつきながら、
八雲さんは視線を私に向けた。