クールな美形王子の誘惑
友達になりました
「大っ変申し訳ございません…!!」
「いいよいいよ!
気にしないで」
意識が戻ったのは、それから少し後(だと思う)。
気絶してしまったせいで駅におろすことも出来ず、ずっと王子のお迎えの車の中にいたらしい。
気付いた時には王子の姿はなくて、いたのは運転手の綺麗なお姉さんだけだった。
ここは…どこかの地下駐車場?
「あの…ここは一体どこなのでしょうか?」
「ここはあずさの仕事場よ」
!? 私の仕事場!?
「えっと…私はここで働くのでしょうか?」
「え、アナタが?
スカウトでもされたの?」
「え、いや…
今、“あずさの仕事場”って…」
「…あ!アナタもあずさっていうんだっけ!
違う違う!アタシが言ってるのは、さっきまで一緒にいた男のことよ」
「え」
「知らない?
ファッションモデルやってるの」