クールな美形王子の誘惑



風で髪が揺れて、梓くんの瞳が見え隠れする。



真っ直ぐ私に視線を向ける梓くんは





一体どんな気持ちで、そんなことを言ってるの?




「……誰でもいいじゃん!」



「……え…」



「私以外のことも見るべきって、私言ったよね?
私じゃなくても…誰だっていいじゃん…!」




どうせ遊びなら。


私じゃなくてもいいじゃんか。




「俺は、それでも気持ちは変わらないって言った」




それは


ずっと私は遊びってこと?




「……やだ、そんなの」



「あず…?」



「苦しいから…やだ…」




遊びのまま関わるくらいなら、


一緒にいない方がましだ。




< 156 / 242 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop