クールな美形王子の誘惑
さくらちゃんがめでたく付き合うってなったのに、
梓くんと絶交したとは言いづらくて…。
なんとなく二人には言えずに、ずるずると時間が経ってしまった。
「夏祭り…は、どうせ2人とも男と行くんだろうし、他の日ね。
早めに泊まりで宿題終わらせて、海でも遊びに行きたくない?」
「彩奈ちゃんとはお泊まり会したことないから、泊まりで一緒に宿題やろ!」
「お!あずノリ気だ!
そうしよそうしよ!」
一人じゃない方が
梓くんのこと考えずに済むし。
「……あず、
なんか無理してない?」
「え!?なにが!?」
「…何もないなら、いいけど…」
さくらちゃん、鋭い…!
気づかれてるなら、梓くんとのことを言った方が話は早いけど…
……重い空気にしちゃいそうだから、やっぱり言えない…。