クールな美形王子の誘惑
「あず…そうなの?」
「あ…いや、その…」
「あ……、わたしが八雲と付き合うこと言ったから、言うタイミングなかったのか」
さくらちゃんは隠してたことを責めることもなく、むしろ察しが良くて気を遣ってくれる。
八雲さんが惚れるわけだ。
彩奈ちゃんは『なにそれ気になる!』って食いついてきたけど、
京佑くんが『篠森さんは勉強しな』って静めて、さくらちゃんと2人で話す。
「もしかして、ケンカしてから全く話してないの?」
「ケンカしてからっていうか…その前からあんまり会えてなかったけど」
「八雲の言ってた、金髪の女の子のことも関係あるの?」
「会えなかったのはたぶん…その子が関係あると思う。
海外に行っちゃうのは、その子が関係してるのかはわからない」