クールな美形王子の誘惑
『篠森さん家に泊まりなら、
もしかして、今日はそんな長電話できない?』
「そうだね」
『……寂しすぎる…』
『あずだけ楽しそうでずるい』って文句言ってくる梓くん。
そんなこと言われても……梓くんだってさ。
「梓くんは、いつもリリーさんと一緒なんでしょ?」
『ん?うん。
ヤキモチ?』
「……そりゃあ…その…」
年頃の男女が、ひとつ屋根の下で暮らす……って
何もないって断言できる!?
「……だいたい、その…リリーさんが結婚うんぬんの話をしてたことも、解決してないよ。
もしかしたら……リリーさんは梓くんのこと好きかもしれないし」
『それはないって。
どういう経緯でそうなったのかは、ちゃんと確認したし』
「……本当?」
『本人に聞けば?』