クールな美形王子の誘惑
「はい。これあずの分」
「え…あ、それで2つ…」
「うん。
あず見つけたら、すぐカッコつけたくなっちゃうから。
でも、泣かれちゃったけど」
ごめんねって謝る梓くんに、
首もげるんじゃないかってくらい、必死に首を横に振った。
「違くて!
……本当はお祭り、一緒に行きたいと思ってたからやっぱり寂しくて…
それで、食べて紛らわせようとしてたら梓くんいるし…
だから…嬉し涙でた」
「……ははっ、嬉し涙か!
じゃあサプライズしてよかった」
梓くんは、最初から今日には帰国する予定だったらしい。
梓くんは八雲さんと連絡をとって、お祭り会場で私と会えるように画策してたんだとか。
だから八雲さんからさくらちゃんに連絡が来て、3人で一緒に行こうなんて言ってきたんだ?