クールな美形王子の誘惑
「……なんて、平気な顔すんの必死。
いきなりドキッとすること、しないで」
「…!」
ちゃんとドキドキしてたんかい。
隠さなくても、いいのに。
嬉しそうな顔してくれる方が、私も嬉しいし。
「私、これからもっと梓くんをドキドキさせれるように頑張る」
「いいよ頑張んなくて!
いつもドキドキさせられてんだから!」
最初は目があって、話しただけで気絶するレベルで
どう足掻いたってこの人を、ドキドキさせれる女になるなんて無理だと思っていたけれど。