クールな美形王子の誘惑
王子たちのコートでは、軽めのラリーが続いてる。
男子の方も経験者ばかりじゃないみたいだから、たまにミスしたりしてるけど
王子は全然ミスしてなかった。
「梓っ!」
王子のチームメイトの掛け声とともに、ボールがトスされる。
王子はそれに合わせて軽くジャンプして、バシッと相手のコートにボールを叩き込んだ。
「…すご。
軽く跳んでた感じだったのに」
「身長高いってずる〜」
先生が、今後男子とも試合するって言ってた。
あんなのされたら威圧感すごいし、勝てないや…。
「あーーずーーー」
王子の方を見つめてたら、
王子が両手をぶんぶん振りながら私の名前を呼んでこっちを見ていた。
「見てたー!?」