クールな美形王子の誘惑
「あ、知ってる。
これ、アニメの主題歌だよな」
「え、そうなの?
たまたま動画見てた時にMVを見つけたから、主題歌とか知らなかった」
イヤホンの片方は梓くんの耳に、
もう片方は自分の耳につけて、2人で同じ曲を聴いていた。
「ここ、サビいいよな。
入り方ゾワってする」
「ゾワって!
わからなくもないけど」
ふふって笑ったら、
梓くんの手が、私の頬に触れた。
「…梓くん?」
「好きなんだけど」